ブエノチェー♪
吹奏楽の聖地
「普門館」
にて開催された
「東京佼成ウインドオーケストラ特別演奏会~ザ”MARUTANI”ワールド」
①「本プロⅠ部編」
http://blog.castle-wind.com/g_director/archives/953.html
②「本プロⅡ部編・祝典序曲」
③「本プロⅡ部編・大阪俗謡による幻想曲」
④「本プロⅡ部編・アルメニアンダンスパート1」
⑤「アンコール編」
⑥「開演前編」
⑦「出発編」
⑧「東京巡り編」
の計8回に分けてレポートしたいと思います。
当初は6回でお話するつもりでしたが、感動の余韻に浸っていることやブログ魂に火がついたので少し小分けしながらお話を増やしたいと思いますのでお付き合い下さいませ(笑)
本日は
②「本プロⅡ部編・祝典序曲」
をお楽しみ下さい。
【祝典序曲】
第2部のオープニング。
ショスタコーヴィッチ作曲の
「祝典序曲」
これも母校の十八番中の十八番の曲のひとつであります。
この曲を聴くと思い出すのが
「音楽の街・浜松」
です。
何で浜松なの?
と思われるかも知れませんが、
1989年3月28日
「第1回全日本高等学校吹奏楽大会」
なる大会が浜松で開催されることになりました。
私が高校1年生から2年生に上がる春のことです。
「コンクール以外で全国大会に出場しているバンド一同に介し演奏が聴ける!」
そんな夢のような大会が実現されるとして
「胸を躍らしていた」
ことがまるで昨日のことのようです。
現代では当たり前のように
「スクールバンドによる全国交流演奏会」
的なイベントが各地で行われていますが、当時では信じられない大きな企画でした。
(第1回全日本高等学校吹奏楽大会プログラム)
記念すべき第1回大会に出演した12の高校をご紹介すると
静岡県 私立東海大学第一高等学校(指揮・榊原達)
千葉県 柏市立柏高等学校(指揮・石田修一)
京都府 私立洛南高等学校(指揮・宮本輝紀)
富山県 県立高岡商業高校(指揮・土合勝彦)
東京都 私立関東第一高等学校(指揮・塩谷晋平)
富山県 県立富山商業高等学校(指揮・坪島照信)
静岡県 県立浜松商業高等学校(指揮・遠山詠一)
愛知県 私立東邦高等学校(指揮・長尾洪基)
東京都 東京朝鮮中高級学校(指揮・朴泰永)
北海道 私立東海大学第四高等学校(指揮・井田重芳)
愛知県 私立愛工大名電高等学校(指揮・松井郁雄)
大阪府 府立淀川工業高等学校(指揮・丸谷明夫)
でした。
丸谷先生をはじめ現在も現役の最前線で頑張っている先生。
惜しまれながら他界された先生。
教職以外の分野でご活躍されている先生。
振り返ると名門校に名物先生の熱血指導があったことを物語っています。
本大会では、全国から集まった各学校が
「最高のパフォーマンス」
を披露する場となりました。
このような大きな行事を成功させるために各学校の顧問の先生方や保護者さん、OBの方々の力がありましたが、その中でも
「浜松商業高校・遠山詠一先生」
の地元浜松における働きかけや影響力がすごいと学生ながらに感じました。
私たちが宿泊したのは
「ホームステイ」
により滞在期間中
「浜松市内の色んなご家族」
のご家庭に泊めて頂きました。
一緒に食事をしたり色んな話をしたり。
まるで家族のように私たちを迎えてくれた浜松の皆さんの温さが心に沁み残っています。
今でもこの
「第二の故郷・浜松」
で得た仲間たちとの繋がりは今でも続いています。
「音楽って素晴らしいな。」
この年になってつくづくそう思います。
話がかなりそれましたが、この記念すべき大会で母校が演奏したのが
「祝典序曲」
でした。
祝典序曲はボルガ河・ドン河開通記念の曲。
第1回全日本高等学校吹奏楽大会では、
「新しい時代の幕開け」
を感じながら演奏しました。
東京佼成WOによる普門館での演奏。
トランペットファンファーレに始まり、木管群の音に聞き惚れ祝典序曲の世界に浸っていました。
ハンスバーガーの編曲かな?
と思って聞いていましたが、イングリッシュホルンを使用せず、ソプラノサックスが加わっていました。
曲も後半に差しかかり、いよいよクライマックスです。
バンダ隊の登場です!
普門館の2階席左右に分かれたバンダ。
上手側がトロンボーン群
下手側がトランペット群
客席に背中を向けていた丸谷先生がこちらを振り向きます。
パーンパパパパーン
「音のスコール」
が会場に響き渡ります。
このバンダ隊。
母校のOB・OG達も沢山いましたが
「全国から応募したメンバー」
も加わっており、当団キャッスルウインドアンサンブルメンバーも2名加わっていました。
こうやってプロ・アマを問わず
「音楽を通じてひとつになる」
ことが素晴らしいなと思いながらファンファーレを聞いていました。
演奏終了。
丸谷先生が
「オンステージ」
「バンダ隊」
を手で指し示して紹介。
バンダ隊が奏でた音のスコールに負けない
「拍手のスコール」
が沸き起こりました。
拍手の中、祝典序曲を練習していた学生時代、丸谷先生からよく聞かされていた今津中学校の
「得津先生」
の話を思い出しました。
「トランペットのファンファーレが鳴らへん!」
「お前らスタミナ足りひんねん!」
「ニンニク食えへんからじゃ~!(口に生ニンニクを詰められる)」
戦後の吹奏楽界を引っ張ってきた得津先生。
私も一度その教えを直接受けたかったといつも羨ましく話を聞いていました。
祝典序曲にまつわる回想が終わる頃、拍手のスコールが鳴り止んでいました。
※~③「本プロⅡ部編・大阪俗謡による幻想曲」に続く