ブエノチェ~♪
皆様のおかげを持ちまして無事終演した
「活惚れ2014」
この活惚れ2014の所感について9回に分割してブログを綴ります。
①サウス・ランパート・ストリート・パレード編
http://blog.castle-wind.com/g_director/archives/1755.html
②コンサートマーチ「青葉の街で」編
③交響詩「ローマの祭」編
④かっぽれファンク編
⑥合同演奏「合同バンド」編
⑦合同演奏「中川英二郎トロンボーンオンステージ」編
⑧合同演奏「アンコール」編
⑨打ち上げ編
本日は
「②コンサートマーチ「青葉の街で」編」
こちらをお楽しみ下さい。
【コンサートマーチ「青葉の街で」編】
本年度吹奏楽コンクール課題曲
コンサートマーチ「青葉の街で」
キャッスルが今年吹奏楽コンクールで取り組む課題曲マーチです。
活惚れ2014での演奏。
「元気や溌剌さが一杯の演奏でした!」
これが正直な感想です。
しかし表現的や技術的にまだまだ足りないことは沢山あります。
この曲のスコアをめくってみましょう。
スコアの裏に作曲者小林武夫さんの解説があります。
解説を引用してみましょう。
「青葉の街で」という曲は、単純に自分が現在住んでいる街の名前をつけたものであり、それ以上の意味はありません。
皆さんが心の中で描いた「青葉の街」をこの曲を演奏することによって表現していただけたなら作曲者としてこれ以上の喜びはありません。
(引用終わり)
これを何も思考を凝らさずストレートに読むと
「自分たちが好きに演奏したらいいんだ!」
そうとらえがちになります。
作品のうわべだけでなく、作曲者さんについて少し触れてみましょう。
作曲者の小林さんは
「宮城県石巻市のご出身」
です。
3年前、東日本大震災が発生し多くの人々が悲しみにくれました。
宮城県石巻市も大震災の被災地です。
昔ながらの街や景観も震災や津波で流されてしまいました。
作曲者の心の中にある青葉の街とは?
「石巻平野から眺める三陸海岸」
「金華山港」
「クロマツ・つつじ・あやめなどの木々や花」
そんな美しかった石巻の街並みがきっと心の中にあるはずです。
解説に率直に書いていないけれどもそんな想いやメッセージが伝わります。
この曲のテーマは
「故郷に馳せる想い~復興」
なのです。
演奏する側がこれから心がけないといけないこと。
「音楽にメッセージ(想い)を込める」
ということです。
そうすれば楽曲に対する取り組み方や吹き方も変わるに違いありません。
綺麗に丁寧に演奏を仕上げようと努力するのは音楽人として当然のプロセスです。
しかしコンクールのためにコンクールのための演奏を作るのではありません。
自分たちが奏でる音楽に
「復興への想い」
という作曲者の深い意図を汲み取らなければなりません。
地震や津波で
「愛する人や愛する我が家を失った」
そんな人たちへ
「元気や勇気を与えるような演奏」
「私たちが何不自由なく平凡に音楽を続けていられる毎日への感謝」
そんな想いがこもった
「力強い演奏」
をしなければ意味がありません。
それが演奏する値打ちだと思っています。
私が経験した
「阪神・淡路大震災」
では
「人の命の尊さ」
「大自然の前に人は無力である儚さ」
19年前、被災地においてそんなことを
「五感で体感」
しました。
http://blog.castle-wind.com/g_director/archives/1231.html
その時は本当に辛かったですが、今では
「自分の人間の幅になる礎(いしずえ)」
として心の奥底に眠っています。
「青葉の街で」
美しい街と平凡な日常生活。
これ以上ささやかな幸せはありません。
「人は人によって心が救われることが多々あります」
それは
「人にしかできないもの」
でもあるのです。
「目に見えない何かを掴む努力」
「自分自身の行いへの問いかけ」
今夏のキャッスルのテーマはこれに尽きるのではないかと思っています。
いよいよ熱い夏が到来します。