ブエノチェ~♪
昨日に引き続き!
活惚れ2012の所感についてブログを綴ります。
①サウス・ランパート・ストリート・パレード編
http://blog.castle-wind.com/g_director/archives/1025.html
②じゅげむ&吹奏楽のための神話編
http://blog.castle-wind.com/g_director/archives/1026.html
③ミス・サイゴンシンフォニックポートレート編
④かっぽれファンク編
⑤合同演奏編
⑥ゲネプロ・準備・取材編
⑦打上げ編
本日は
「③ミス・サイゴン編」
をお楽しみ下さい。
【ミス・サイゴン編】
ブロロローッ!
ブロロローッ!
ブロロロローッ!
いきなり何だっ!
このテンションは???
「超人バロムワン」
の歌だっ!
知ってるだけで年齢がバレる(爆)
知らない世代の方は
「バロムワン 主題歌 水木一郎」
これでググれば
「超人バロムワンと水木兄貴」
の世界へいざなうことができるゼ!
ミスサイゴンの冒頭
「ブロロロー」
でなく
「ブルブルブル」
というヘリコプターのプロペラ音。
実はこの話がしたかったのだ!
この度キャッスルが演奏するミスサイゴン。
客演指揮者である
「福田洋介先生」
によるアレンジだった。
福田先生ありがとうございました。
ミスサイゴンは、ベトナム戦争を背景にした
「アメリカ兵とベトナム人女性とのはかない恋の物語」
であり、物語の舞台は陥落直前のサイゴン(現在のホー・チ・ミン市)である。
ここからはそのストーリーに絡ませ活惚れ2012での演奏について述べたい。
フランス系ベトナム人エンジニアが経営するキャバレーでアメリカ兵クリスと17歳のベトナム人の少女・キムの出会いからこの物語は始まる。
ベトナム戦争に大きな疑問を持つクリスと戦禍ですべてを失い生きるすべを求めてこの店に働きに出たキム。
2人は惹かれあい出会いはすぐに恋へと変わった。
しかし時はベトナム戦争の最中。
「きたぞーっ!」
アメリカ軍のヘリコプターが町に攻めてきた!
このプロペラ音の臨場感。
キャッスルミュージックファクトリーのまあ君がシンセを使ってヘリコプターのプロぺラ音を作成した!
会場にヘリが飛ぶ。
ヘリが上空を過ぎていく…。
ピアノ担当のマミさんが
「タカタカタカタカ」
16分音符が並ぶ連符を軽快に弾き鳴らす。
どこか遠くからアンティークな鐘の音が聞こえる。
クロティルの鐘の音をキーボードにより電子音で表現。
担当は誰だ!
やいち君だ!
冒頭の演出も上手くいった!
マルモ・ミスト・まもる・ぼっちゃまもソプラノサックスを駆使してベトナム民族楽器部を表現するソロを
「にゃおーん・にゃおーん」
と吹き鳴らしている!
前半部の優しいメロディーに入る。
タイトルはこうだ。
「世界が終わる夜のように」
ベトナムのホーチミンのゆったりとした土地とそこに住む人の優しさを表しているようだ。
ミュージカル・ミスサイゴンのキム役といえば生前の
「本田美奈子さん」
を思い浮かべる方が多いはず。
このミュージカルをきっかけに歌唱力の幅が広がったエピソードがある。
声量たっぷりの美しい歌声で歌っているシーンがよぎる。
そんな美しさや静けさも再び空襲等による戦争の恐怖に脅かされる。
戦いがやってきた!
「タタタタ・ター・ター・タータタタンッ」
「タタタタ・ター・ター・タータタタンッ」
4拍子・5拍子・2拍子と拍子がコロコロ変わる!
その間に8分の7拍子がサンドイッチされ挟まれている!
まるで戦争の不安を表す鼓動のようだ。
そして…。
「サイゴン陥落」
お互いに永遠の愛を誓いながらも、サイゴン陥落の混乱の中、ヘリコプターの轟音が無情にもクリスとキムを引き裂く。
エンジニアと共に国境を越えバンコクに逃れ、クリスがいつの日か迎えに来てくれると信じながら懸命に生きるキム。
しかしそのキムには、誰にも明かさぬ秘密があった。それは、クリスの帰国後に生まれた彼との子、タムを授かっていたことを…。
舞台上では再びスローテンポの美しいメロディーが奏でられている。
クリスは新しい人生を始めるためにエレンという女性と結婚する。
ところがある日、クリスは戦友のジョンから、キムが生きていること、そしてキムとの間に生まれた子供の存在を聞かされ驚愕する…。
キムに会うために、バンコクを訪れるクリスとエレン、そして戦友のジョン。
ジョンは結局、クリスに妻がいることをキムに告げることができなかった。
キムは早くクリスに会いたい一心でクリスが泊まっているホテルに出向く。
そこには、キムを探すためにクリスもジョンも外出しており、クリスの妻エレンだけがいた。
そしてキムは、クリスに妻がいる事実をを知る…。
キムの最後の願いは、クリスとの間に生まれた我が子タムを自由の国アメリカに渡らせ、希望と夢に満ちた幸せな未来を作ることを決める。
クリスの到着を待ちわびるキム。
時に愛は暴走する。
時に愛は狂気にも変わる。
「パーン」
銃声が鳴る。
「室井さん。教えてくれ。」
「どうして現場に血が流れるんだぁ~っ」
これは踊る大捜査線
「青島刑事」
の名セリフだ…(失礼)
改めて。
「パーン」
銃声が鳴る。
撃ったのは誰だっ?
「私だ。」
クライマックスのメロディーが会場中に響き渡る。
「今がその時」
Lyrics Miss Saigon at that time now…
美しいメロディーにのせて怒りと憎しみの感情が入り交じる。
人間の感情の流刑地は人を殺める事だった。
キャッスルエーストランペッターとどさんがトランペットでその感情を代弁する。
「タタタタタタタター(ハイC)」
トランペットのハイトーンが光のレーザービームのように突き抜ける。
エンディングはキャッスル全員によるトゥッティで締めくくる。
「ブーン♪」
最後の音を吹ききると同時に会場から
「ブラボーッ!」
このコール。
福田先生アレンジのミスサイゴン。
ミュージカルの原作に非常に忠実な実に素晴らしい編曲だった。
演奏している自分自身が作品に入り込んで本当に感動した。
きっとキャッスルのプレイヤー達もそう感じているに違いない。
今年の年末はミスサイゴンが大阪にやってくる!
先行公演の福岡には行けないが今年の年末は一年を振り返りながらミスサイゴンを鑑賞している自分がいるはずだ。