親愛なるキャッスルの皆さ~ん!
昨日の練習お疲れ様でした。
難曲ですね~。
「マインドスケープ」
感覚やなんとなくでは絶対に完成しない曲です。
でも、合奏という場で皆さんとコミュニケーションを図りながら積み木をひとつひとつ積み上げるように作り上げていく作業や時間を存分に楽しんでいます(笑)
昨日も合奏で
「8分の12拍子」
の話をしながら、映画
「博士の愛した数式」
のシーンや名言が頭の中をよぎっていました。
この物語は80分しか記憶が続かない障害を抱えた天才数学博士とその家政婦として働くシングルマザーの姿を描いた作品です。
何気なく周りに存在する数の不思議は、人間同士の絆や生きる喜びさえも伝えてくれます。
10歳の息子ルートの母の靴のサイズを「24」と聞いて、「潔い数字だ」と微笑む数学博士。
そんなワンシーンからも、この物語に込められたユーモアと、心温かな人間の姿が見て取れる作品です。
何を喋っていいのか混乱した時に言葉の代わりに数字を持ち出すことが他人と話すために博士が編み出した方法でした。
実生活を営む上では何ら必要のない知識と言ってしまえばそれまでの存在の数学の世界。
それでも楽しく生活をするためにはとっても貴重な知識でもあります。
そんな数学や数式をこよなく愛する数学博士の気持ちがストレートに伝わってくる作品を寺尾聡さんが渋く演じていましたね(笑)
そんな映画の中からマインドスケープにあった名言をチョイス。
「絶対に変わらない定理を発見するのが数学という学問」
「分からないのは恥ではなく、新たな心理への道標だった」
「問題にはリズムがあるからね。音楽と同じだよ。口に出してそのリズムに乗っかれば、問題の全体を眺めることができるし、落とし穴が隠れていそうな怪しい場所の見当も、つくようになる」
「正解を得た時に感じるのは、喜びや開放ではなく、静けさなのだった」
「つまり、現実の私に、本物の直線を描くことは不可能なのだ。真実の直線はどこにあるか。それはここにしかない」
なんだかどの言葉も恐ろしいほど難曲と闘っている自分達に問いかけているようにしか思えない…。
昨日の合奏時に説明しましたが、難曲を体得する近道として、
「音階を気にせず、タイやスラーのアーテキュレーションをまず外し、リズムパターンを真っ先に頭にたたき込むこと」
「8分の12拍子の8分音符を『3』の形で捉えるのか『2』の形で捉えるのかを見定めること」
※~4拍の中で変拍子になっているフレーズのグループが存在する!
「リズムを手で叩いてみること」
「フレーズを口で歌ってみること」
それができれば初めて
「譜面通りゆっくりと楽器を吹いてみること」
が体得への近道だと思っています。
次に8分の12拍子の主なリズムパターン(数式)を示しておきます。
下記の「」内の数字は全て8分音符と思って下さい。
答えは全て12にしかなりません。
「3+3+3+3」(4拍子)
「3+3+2+2+2」(2拍子+変拍子)
「2+2+2+2+2+2」(変拍子)
自分の譜面と照らし合わせながら見ていると、
「分かった!」
と音符が浮き出て見える瞬間にきっと出会えます(笑)
上記の作業を経て自分が担当するフレーズを理解することができれば、
「自分と一緒の動きをしているグループ(楽器・パート)を探しだす。見つけだす」
という次のステップに入ります。
何故グループの分類が必要かというと、
「3のパターンで動いているフレーズ群」
と
「2のパターンで動いているフレーズ群」
が同じ時間軸(拍数)の中で、
「コインの表裏のように分かちがたく結びあっているから」
というのが問題の答えです。
答え合わせが必要なら解答集の
「スコア」
を是非手に取って読んでみて下さい(笑)
とっても長文になってスイマセン…。
早い段階でこの事を皆さんに理解してもらいたかったからです(笑)
再度、博士の愛した数式の名言を引用すると、
「正解を得た時に感じるのは、喜びや開放ではなく、静けさなのだった」
という言葉が驚くほどズバッときます。
難しい8分の12拍子のテーマを抜け出すと練習番号15番からの
「寡黙な静的さ」
に入りますから!
いつも冗談混じりで言っていますが、
「マインド’エ’スケープ」
にならないよう頑張りましょう(エヘッ)
最後は理屈よりも
「運動神経と反復性」
が勝負となります(爆)
がんばれニッポン!