なんくるないさ~♪
なんくるないさ~とは、琉球方言で
「なんとかなるさ」
という意味である。
「なんくるないさ~♪」
は方言を縮めて使われているが、本来は
「真(まくとぅ)そーけーなんくるないさー」
が略さない言い方であり、
「まくとぅそーけ=正しい事、真(誠)の事」
をすれば、
「なんくるないさ=何とかなるさ」
を意味しており、
「挫けずに正しい道を歩むべく努力すれば、いつか良い日が来る」
という意味である。
ただ単に何とかなると言う楽観的見通しを意味しておらず
「人事を尽くして天命を待つ」
が類似語である。
ジョイントコンサート2曲目に演奏した
「てぃーだ」
は沖縄をモチーフにしたエネルギッシュな中にもちょっぴり憂いを帯びたとてもロマンティックな曲である。
前奏のトゥッティ
「パンッパンッ」
と空手チョップを切るように全身全霊の力を込めてフォルテの打ち込みを振る(吹く)。
その時…パシッ♪
っと嫌な音がした。
なんと…力を入れた瞬間にベルトが切れたのである。
「どうしよう?」
「元に戻るかな?」
「えーい。動揺なんてしてられへんわ!」
など色んな考えが前奏中に頭の中をぐるぐると交錯した!
こんなことで、
「皆が奏でる音楽の流れや緊張感を止めたくない!」
演奏メンバーやお客さんには本番中できるだけ
「ばれないよう」
に音楽に没頭することに専念する!
一部お気づきになっていたメンバーもいたようですが…(笑)
演奏が終わった後、
「乗りきった」
という感があった。
余計なことを考えず音楽に専念し、なんくるないさーの精神で、
「挫けずに正しい道を歩む」
ことに重きを置いてやりきったことが大きな事故に繋がらす、自分達やキャッスルの音楽ができたのだと思っている。
中間部の大いに歌い込むメロディーでは大好きな
「ブセナの海」
「南十字星」
等の沖縄の景色が見えた気がした。
てぃーだの演奏中には、そんな素敵な
「時間や空間や風」
を感じることができた。
幸せだなぁ…。
本当にこの言葉に尽きる。
演奏が成功しても失敗しても、
「なんくるないさ~!」
と口にすると元気が出る不思議な言葉や環境。
成功に導く結果も
「なんくるないさ~」
の精神があったからこそだと今は思っている。
そんな琉球方言の魅力…。
どこか遠くへ連れ去られるような、海の向こうへ消えていくようなペンタトニックのメロディーが奏でる魔力に取りつかれた気がした…。
そんな琉球音楽の魅力…。
秋の祭では、季節外れの
「暑い夏、灼熱の太陽」
がサーティホール内で煌々と輝いていることでしょう。