キャッスルウインドアンサンブル。
今年のコンクール自由曲
「大阪俗謡による幻想曲」
大阪の祭囃子を受け継ぎながら生まれた俗謡(大衆音楽)。
この曲を掘り下げて考察すべくシリーズとして取り上げます!
【その1~天神祭りについて】
天神祭とは、日本各地の天満宮(天神社)で開催されるお祭りのことで、
「祭神である菅原道真公の命日」
にちなんだ縁日です。
全国の各神社で行われる天神祭の中では、大阪天満宮を中心として大阪市で行われる天神祭が有名です。
日本の三大祭。
「大阪の天神祭」
「京都の祇園祭」
「東京の神田祭」
このお祭りが日本三大祭りです。
大阪の三大祭。
「天神祭」
「生國魂神社の生國魂祭」
「住吉大社の住吉祭」
このお祭りが大阪三大夏祭りです。
天神祭の歴史は古く平安時代にまで遡ります。
天神祭は大阪天満宮が鎮座した2年後の天暦5年(951年)6月1日より始まったとされています。
この時の祭事は大川より神鉾を流して、流れ着いた場所に祭場を設けて、その祭場で禊払いを行うというものでした。
これが鉾流神事の元となり、その祭場に船で奉迎したことが船渡御の起源となっていると伝えられています。
大川に神鉾を流し、流れ着いた場所にその年の御旅所(神様の休憩所)を設ける神事を
「鉾流神事(ほこながししんじ)」
といいます。
御旅所が設けられると、天満宮本殿にて、
「御神霊を御鳳輦(ごほうれん)~鳳凰飾りのあるおみこし」
にお移しします。
御鳳輦を陸を歩いて川岸までお送りする神事を
「陸渡御(りくとぎょ)」
といい、川岸から船で御鳳輦を御旅所までお渡しする神事が
「船渡御(ふなとぎょ)」
といいます。
陸渡御・船渡御ともに、
「大阪の地の平安を神様にご覧いただくことが目的」
にて始められました。
これが
「天神祭の起源」
だと云われています。
江戸時代に御旅所が定位置に定められたため、それ以降、鉾流神事は
「祭りの無事と安全を祈願する幕開けの神事」
となりました。
天神祭り25日(本宮)の夜は、大川(旧淀川)に多くの船が行き交う船渡御が行われ、祭りを盛り上げる
「奉納花火が夏の大阪の夜空に打ちあがります」
大川に映る
「船渡御の篝火(かがりび)や提灯灯り」
「昇華する花火などの華麗な姿」
これにより
「火と水の祭典」
とも呼ばれています。
(つづく)