ブエノチェ~♪
お盆真っ最中。
皆様如何お過ごしでしょうか?
今年のコンクール本番及び本番に至る経緯に関して
「総論」
「各論」
に分けて述べ、最後に
「来年の抱負」
について述べたいと思います。
総論は
「精神論や運営論」
について。
各論は
「課題曲、自由曲」
についてそれぞれ触れます。
あくまでも”私見”ですのでこれが楽団の全てという訳ではありません。
答えは皆さんそれぞれの胸の中に
「それぞれの答えがあるはず」
です。
長文失礼します。
【総論】
楽団を創設して5年目を迎えるキャッスルウインドアンサンブル。
2014年吹奏楽コンクールに出場した今年の結果は
「銀賞受賞」
だった。
これまでのキャッスルウインドアンサンブル
「右肩上がりの順風満帆」
しか経験していなかったが
「初めて挫折感を味わう」
ことになった。
挫折感と言っても
「結果を得ることができなかった挫折感」
であり
「コンクールに向けて努力したこと」
この取り組みについては
「皆さんと共に頑張ることができた」
という充実感を得ている。
今年の銀賞。
やはり
「本気度にムラがあったこと」
これにつきる。
「バンドとしてのユニット感が足りなかった」
ということである。
とある審査員の先生から今年のキャッスルの姿を示す的を得たコメントを頂戴した。
「一人一人が頑張りすぎずパート、セクションで一つのサウンド作りをすることが大切」
とのコメントを頂いた。
なるほど。
頷ける内容だった。
何度も言うようにコンクールに向けて各メンバーが
「一生懸命」
取り組んだこと。
これは本当に頭が下がる思いである。
しかしながら
「ユニット感を見出すには至らなかったこと」
これもバンドとしての大きな課題である。
今年より来年は良い結果となるためにすべきこと。
必要なスキルとして
「練習に来れている団員」
「練習に来れていない団員」
どちらが良い、悪いというのは問わない主義だが、足りていなかったのは
「やる気や情報を共有するヒューマンパワー」
これが正直足りていなかったと分析している。
団員間の温度差をなくし
「練習や音楽に対する個々の意識」
この意識を底上げすることが喫緊の課題であると痛感している。
昨年のコンクール終わりに皆と共に掲げた目標
「関西大会出場に向けて!」
手を伸ばせば手が届きそうなところから一歩も二歩も後退した。
この目標達成ができなかったことを真摯に受け止め対策を講じる。
今年の結果発表。
「キャッスルウインドアンサンブル銀賞」
賞状をもらい客席に向かって一礼すると、一階客席前部に固まって座っている
「キャッスルの仲間の残念そうな顔が視界に入った」
また、
「結果発表後集まった円陣も声が無く元気が無い」
みんなのこんな顔は二度と見たくない。
みんなが共に喜んでいる姿が
「それぞれにとって最高のご褒美」
だった。
そうだったはず。
また来年もチャレンジできる。
そう思うと悔しさを捨てて頑張るエネルギーになる。
コンクールを終えてから昨年の演奏と今年の演奏を聴き比べた。
バンドとして奏でるTuttiの音色は今年の方が断然良い。
しかしながら肝心な
「縦軸(タッチ)」
などは昨年の方が見事に揃っている。
団員相互に少し慣れが出てきているのかもしれない。
或いは楽曲に対する消化不良(特に自由曲)なのかもしれない。
学生時代を含め色んなバンドで活動してきた団員の潜在能力は十分持ち合わせていると認識している。
要は
「やると決めたら四の五言わない」
そんな邪心や慢心を払拭する
「意識改革」
この点にウエイトを置いて来年に向けて一からやり直す所存である。
皆さんと共に二人三脚で更なる楽団作りに力を注ぎたい。
創設5年目のキャッスル。
楽団の特徴は
「母体が無い」
「固定の練習場が無い」
というジプシーバンドである。
約80名いる団員は、当然出身校や出身地域も違うし楽器を吹いてきた環境が全く異なる色んなメンバーが混在している。
そんな色んな環境で共に共存する仲間達。
「人に優しく」
「自分に厳しく」
「陰日向ない生き方を」
この言葉を実践できるよう切磋琢磨するしかない。
キャッスルはこれで終わりではない
「キャッスルのヒューマンパワーを発揮すること」
素敵なメンバー達と共に来年は腹の底から笑いたい。
【各論・課題曲~青葉の街で】
少し変わった雰囲気が特徴のマーチだった。
マイナー調のコードが多かったが
「暗く聴こえないようにすること」
この点を心がけた。
バンドのカラーなのか?
本当に暗い音がしなかったのが
「キャッスルらしさ」
だった。
冒頭のスタートは好調だった。
しかし緊張からくる力みなのか。
前半少し後ろ向きな演奏だったが後半になるにつれてどんどん安定感が出てきた。
トリオは練習を含め今までやってきた中で一番いい状態が出ていた。
無いものねだりではないが曲の随所で弦バスの必要性をこれほどまでに感じたことはなかった。
「求む弦バス団員!」
リズムや伴奏はメロディ以上に繊細に作らなければならないと痛感。
メロディーは全般的にいい雰囲気で歌っていた。
「曲が持つ自然な流れの点を線にすること」
今後はこのテーマに向けてチャレンジしてスキルアップを図りたい。
【各論・自由曲】
テーマは
「第1楽章~古代ローマ」
「第4楽章~大衆的なローマ」
だった。
第Ⅰ楽章
古代ローマの残虐ショー(チェルチェンセス)開始。
バンダトランペットが鳴り響く。
キリスト教徒と猛獣が闘う。
残虐ショーの雰囲気は出ていた。
もう少し
「恐怖を表す緊張感」
この緊張感が出せればもっと良かった。
これは皆で
「音楽に没頭するしかない」
そう感じている。
パイプオルガン部は
「ギーン」
と管楽器による擬音が鳴り響いていた。
演奏後とある方から
「パイプオルガン音を初めて聴きいた!」
そんなお言葉を頂いた。
聴いている人は細かいところまで本当によく聴いて下さっていると少しびっくりした。
第Ⅳ楽章
お祭り騒ぎが曲のテーマ。
大衆のローマの雰囲気
大衆歌のメドレーを十分意識したが
「曲間と曲間の情景変化」
これをもっと鮮やかに出来るまで持って行きたかったがコンクール出場までにタイムアップだった。
「取り組みが遅かったのか?」
「練度が足りなかったのか?」
いずれにしてもやり切れなかったことが残念だった。
「ナヴォーナ広場のざわざわした雰囲気」
これを表現したかった。
原曲が持つ超軽快なテンポ感を大切にしたかった。
コンクールで耳にする原曲の指定テンポとかけ離れた置きに行く演奏。
そんな世界観でない大団円的なローマの祭り。
完璧にやりきったら凄みある演奏になっていたはず。
しかし現実はそう簡単にいかない。
「理想と現実の壁に挟まれながら…カットせざるを得ない12分間の縛りにもかなり悩まされた」
まだまだ出来る可能性を秘めた演奏となったのが非常に惜しい。
しかし曲中に生まれた副産物もあった。
「ペザンテワルツ」
ローマの町に展開する
「出店のメインストリートを歩く酔っ払いの雰囲気」
今まで練習の時に出ていなかった
「ふわふわした雰囲気がとても良かった!」
曲中随所に現れる
「音色のキラキラ感」
これは感じることができたが全体的なマトメにまだまだ時間を要する演奏となった。
曲のクライマックスには
「魔女ベファーナ」
魔女が私たちに
「トリックを仕掛け」
イヒヒと笑っていた。
「交響詩ローマの祭」
レスピーギが世に生みだした名曲。
コンクールで数々の団体が取り上げるのが本当によく分かる。
「自分たちのバンドカラーによって多種多彩な表現や演奏ができる」
そんな本当に奥が深い曲である。
本年度コンクールでの演奏は終わったが
「第5回祭(定期演奏会)」
では更なる磨きをかけたローマの祭をメンバーと共に奏でたい。
【来年に向けての抱負】
コンクールは審査員・観客の皆様から
「それぞれの目でチェックして頂ける」
「忌憚ないご意見を頂ける」
絶好の機会であると理解している。
「競うことが音楽では無い」
との御意見もあるが勘違いしてはいけない。
コンクールとは
「金・銀・銅の評価が付く演奏の優劣を競う場所」
である。
「コンクールを日本語に訳すと競技会」
である。
音楽は人によって多種多様な解釈があるが
「一定の効果測定や基準を示してもらう」
ことにより
「演奏技術の底上げ」
に繋がっておりコンクール期間中、目標に向かって仲間と共に活動することにより
「楽団を構成する個々の精神面・技術面を鍛える機会」
でもある。
これがコンクールの最大の値打ちだと思っている。
勘違いしやすいのがコンクールに出場することにより
「他人に勝った負けた」
これを一喜一憂するのではなく
「己に勝った負けた」
これを問うことが本質なのである。
このような理由から
「キャッスルウインドアンサンブルはコンクールに出場している」
のである。
来年は
「確実性」
「安定性」
「各楽器が持つ音色」
「合奏でのサウンド感」
「アンサンブル力の向上」
これらをテーマに一年間かかけて団員と共に真摯に取り組んでいきたいと思っている。
最後に
「あなたにとって(あなたの楽団にとって)コンクールとは何ぞや?」
私はこう答える。
「『自分達の楽団』にて『自分達の団員』が『一年間活動してきたことの縮図』」
これがコンクールだと思っている。
コンクールに向けて
「出場したい者達だけが集まるシーズン制楽団による一過性の集まり」
「エキストラに依存する楽団の体質」
このような形ではなく
「年間を通じて活動する楽団の年間確認作業の場」
であることが
「吹奏楽団としてコンクールに出場する最低ベース」
だと強く思っている。
これらについて厳格に規定を解釈すれば
「コンクールに出場する出場条件」
であるともいえる。
この規定の沿って活動すればおのずと
「毎年金賞を取れる補償などどこにもない」
「恒常的に楽団の現状維持をすることは難しいこと」
そう感じるはずである。
真剣味が増すのは言うまでもない。
来年もキャッスルらしい
「キャッスルサウンド」
を会場に響かせ、大好きなメンバーと共に熱い演奏を奏でたい。
2014年コンクールシーズンを終えたキャッスルウインドアンサンブル。
次なる本番
「第5回祭(定期演奏会)」
に向けて力強い一歩を踏み出す所存である。