お盆が過ぎた現実モード。
皆様如何お過ごしでしょうか?
大阪府吹奏楽コンクールから早くも一週間以上が過ぎました。
今年のコンクール本番及び本番に至る経緯に関して
「総論」
「各論」
に分けて述べ、最後に
「来年の抱負」
について述べたいと思います。
総論は精神論や運営論について。
各論は課題曲、自由曲についてそれぞれ触れます。
あくまでも私見ですのでこれが全てという訳ではありません。
答えは皆さんそれぞれの胸の中に
「それぞれの答え」
があるはずです。
長文失礼します。
【総論】
キャッスルウインドアンサンブルが2013年吹奏楽コンクールに出場し、楽団創設4年目にして
「2年連続の金賞」
を受賞することができた!
昨年の金賞受賞と明らかな違い。
昨年は無条件にただただ嬉しい。
そんな気持ちがぴったりだった。
今年は。
金賞を受賞しても
「嬉しい気持ちと悔しい気持ちが入り混じった気持ち」
だったことが昨年と明らかな違いだ。
しかし昨年と変わらなかったことは
「なんとなく」
で取り組まず団員一丸となって
「一生懸命」
取り組んだことだ。
今年より来年は良い結果となるためにすべきこと!
これからのスキルとして
「練習に来れている団員」
「練習に来れていない団員」
どちらが良い、悪いというのは問わない主義だが、足りていなかったのは
「情報を共有するヒューマンパワー」
これが正直足りていなかったと分析する。
団員間の温度差をなくし
「練習や音楽に対する個々の意識」
この意識を底上げすることが喫緊の課題であると痛感している。
そうは感じるものの、今年は昨年以上に自分達が奏でる音楽の
「言いたいこと」
「想い」
が十分表現できた本番だったと感じている。
結果発表。
毎年この瞬間が何とも言えない。
この瞬間のためにコンクールに出場していると言っても過言ではない。
「キャッスルウインドアンサンブル金賞!」
賞状をもらい客席に向かって一礼すると、一階客席後部中央より下手側に固まって座っている
「キャッスルの仲間が笑顔で手を振っている」
のが視界に入った。
みんなが喜んでいる姿が
「自分への最高のご褒美」
だった。
また来年もチャレンジできる。
そう思うと気持ちが前向きになれる。
昨年の反省を踏まえ
「サウンドトレーニング」
を心がけ毎回の合奏に臨んだ今年。
基礎合奏が
「儀式」
になってはいけない。
「音程が悪い濁り」
これを感じればトコトン濁りを無くす練習をしなければならない。
音の三要素
「アタック」
「コア」
「リリース」
これっが悪ければトコトン発音を良くする、音符の音形に神経を張り巡らせる練習をしなければならない。
そう強く感じた舞台だった。
マイナス要素だけではない。
ひとつ言えることは
「年々確実に技術も音楽性も成長している」
ということだ。
これは前に立っていてひしひしと感じる実感でもある。
創設4年目のキャッスル。
楽団の特徴は
「母体が無い」
「固定の練習場が無い」
というジプシーバンドである。
約70名いる団員は、当然出身校も違うし、楽器を吹いてきた環境が全く異なる色んなメンバーがいる。
そんな
「色んなランゲージ」
を喋るメンバーが集まったが、時が経つにつれて
「共通のランゲージ」
を喋ることができるようになり、楽団としての器が固まりつつある4年目。
昨年の嬉しさを胸に更にステップアップを目指して頑張った今年。
「キャッスルのヒューマンパワー」
と手ごたえを感じた。
本当に素敵なメンバーが沢山集まっている。
今年は
「結果が金賞という形になった」
ことが嬉しかった。
本当に本当に嬉しかった。
人間は成長と共に欲が生まれます。
来年は次なるステージ
「関西大会出場」
を目指して更なる前進を勝ち取りたいと思っている。
【各論・課題曲~夢の明日に】
夢の明日に。
90歳になる岩井先生の世界観。
改めて
「老若男女、夢の明日にの世界に浸った」
この言葉がふさわしい。
私も指揮台の上で楽しくパフォーマンスできた。
舞台上のメンバーもコンクールを忘れて楽しく演奏している。
中間部のアルトサクソフォーンソロは
「スタンドプレイ」
を実践した。
演奏演技のためにスタンドプレイしたのでは無い。
演奏の
「表現・効果のためにスタンドプレイした」
これが答えだ。
サクソフォーンのI審査員から
「サックスソロ良いですね!」
のコメントをいただいた。
担当楽器の審査員から担当楽器のお褒めの言葉を頂くのは正直、本当に嬉しい。
中途半端にやっていたら
「酷評」
が付くリスクを負いながらのスタンドプレイの判断だったからだ。
全てはキャツスルのコンサートマスターが
「真摯に取り組んだから」
だと思っている。
まわりの仲間も
「バンドマスターの神輿を担いでくれた」
と思っている。
こんなことが素直にできる
「キャッスルの素敵な仲間達が本当に好きだ」
この言葉しか浮かばない。
ただ、バンドの技術向上を目指すこれからスキルとして
「クラシカル」
にこだわるのではなく、色んなジャンルの音楽に挑戦し、
「ポップス奏法」
についてもこだわった演奏を目指したい。
「オーケストラにできないこと」
「ビックバンドにできないこと」
そんな
「音楽の総合力を表現すること」
「音楽の限界を勝手な判断で作らずにチャレンジすること」
この実践が
「吹奏楽団」
としての魅力でもあるし、キャパシティや基礎力の向上だと思っている。
秋に行う第4回祭(演奏会)でも幅広いジャンルの音楽に挑戦したい。
【各論・自由曲】
藤田玄播先生の没後の初夏。
偉大な作曲家に敬意の念を表して選曲した
「吹奏楽のための天使ミカエルの嘆き」
「GENBAワールドに没頭すること」
「描写音楽を最大限に表現すること」
これをテーマに取り組んだ。
曲の前半の部。
「天使が天より降臨する姿」
この妖艶さを表現したかった。
思いのほか
「天にいる居心地
ではなく
「現実的な居心地」
だった。
この種の曲をする上で当然目指すべきこととして
「各楽器の音色・音程・音色」
という三要素が必要なのは十分分かっている。
結果として思うところに到達しなかったとしても
「曲に取り組んでチャレンジすること」
これが個々や楽団を成長させる最大の素養だと思っている。
そこから逃げても仕方が無い。
来年は
「基礎技術の底上げ」
これをテーマにしながら今年以上に練習に取り組まないといけないと痛感した。
天使と竜が天空で闘う表現部
「荒々しさが売りのシーン」
での部分。
やはりコンクールだからだろうか。
「乱暴さが目立つ」
とのコメントがチラホラ。
ある意味
「その通りです」
と思った反面
「戦いのシーンなので綺麗な音で置きにいく音や演奏をする場所では無い」
「汚さや荒々しさを表現したかった」
と言いたかった。
正直
「乱暴さが目立つ」
と審査好評に書かれた時点で音楽の捉え方としては
「ある意味良かった」
のかもしれない。
その反面、審査としては
「低評価」
ということである。
綺麗な音で綺麗に吹くところではないから故にそう感じた。
しかしコンクールは
「色んな要素を含めて受け入れてもらえる演奏」
これをしなければいけないのか…?
というジレンマも正直感じた。
こんな悩みを勝手にしても仕方が無い。
極論は
「基礎技術がもう少し伴わないと言い訳にしか聞こえない(笑)」
という結論につきます。
コンクールの有り方、取り組み方について深く考えた部分であった。
中間部の美しいメロディー。
ここは戦いの荒々しさと違ってありがたいコメントを頂いている。
「美しいです」
「積極的で表情豊かな演奏でした」
などなど。
うーん。
コンクールって本当に難しい。
また来年に向けて
「思案」
しなければいけない!
演奏も去ることながら。
今年も昨年に引き続き演奏中、コンサートマスターの譜面の絵が目に浮かんだ。
昨年の
「手力男の怪力の姿」
に引き続き
「天使が悪を退治している姿」
この絵が目に浮かんだ。
天国で戦い続ける天使長
「ミカエル藤田玄播先生」
に間違いなく届いた
「熱演」
だったと思っている。
第4回祭(定期演奏会)でもGENBAワールドを再度楽しみたいと思っている。
【来年に向けての抱負】
コンクールは審査員・観客の皆様から
「それぞれの目でチェックして頂ける」
「忌憚ないご意見を頂ける」
絶好の機会であると理解している。
来年は
「確実性」
「安定性」
「各楽器が持つ音色」
「合奏でのサウンド感」
これらをテーマに一年間かかけて団員と共に真摯に取り組んでいきたいと思っている。
あなたにとって(あなたの楽団にとって)コンクールとは何ぞや?
私はこう答える。
「”自分達の楽団”で”自分達の団員”が”活動してきたことの縮図”」
これがコンクールだと思っている。
コンクールに向けて
「出場したい者達だけ」
だけが集まる
「シーズン制の楽団による一過性の集まり」
ではなく
「年間を通じて共に取り組む仲間の存在」
があることが
「楽団としての最低ベース」
だと強く思っている。
これらについて厳格に規定を解釈すればコンクールに出場する
「出場条件」
だとも正直思っている。
来年もキャッスルらしい
「キャッスルサウンド」
を会場に響かせ、大好きなメンバーと共に熱い演奏を奏でたい。
2013年コンクールシーズンを終えたキャッスルウインドアンサンブル。
次は
「第4回祭(定期演奏会)」
に向けて元気に動き出します!