ブエノチェ~♪
キャッスルが今年度取り上げている曲のお知らせです。
今日のブログは
「ラッキードラゴン~第五福竜丸の記憶~」
です。
この曲のタイトルだけを一見すると
「幸福で華やかな明るいタイトルだ!」
何も知らずに見るとそのように捉える人もいるかも知れません。
実はそうではないのです。
このタイトルに込められた本当の意味。
それは
「第五福竜丸の原水爆被災事件を忘れない」
これがタイトルに込められた真の想いなのです。
日本は過去の戦争により
「広島・長崎に原爆が投下されたこと」
これは皆さんよく知っている歴史だと思います。
しかし
「日本は第三の原水爆被災」
これを体験していました。
遠洋マグロ漁船
「第五福竜丸」
静岡の焼津港を
「1954年1月22日」
出航し、遠洋に出て漁をしていたところ
「原水爆実験による死の灰(放射能降下物)」
これを浴び被災したのです。
「1954年3月1日」
太平洋マーシャル諸島沖ビキニ環礁で行っていたアメリカの原水爆実験の核の灰に遭遇し被災したのが
「第五福竜丸」
だったのです。
この原水爆実験のネームが皮肉にも
「キャッスル作戦」
という実験名だったそうです。
第五福竜丸に乗船する大半の乗組員が放射能を浴び亡くなりました。
乗組員の証言によると原水爆が爆発した時の様子を
「西から太陽が昇ったようにあたりが急に真っ赤に染まった」
ともありました。
その瞬間爆風の先に
「大きなキノコ雲」
これが見え
「死の灰が空から降り注いできた」
このような状況だったとの話があります。
この曲はそんな暗い歴史を描写する作品なのです。
この曲の作曲は
「福島弘和」
さんが
「2009年春日部共栄高等学校吹奏楽部委嘱作品」
として作曲された曲です。
曲は
「悲しみ嘆き」
「西から昇る太陽」
「不安~怒り」
「希望~ラッキードラゴン」
「祈り~昇天」
なる情景で構成されています。
作曲者の福島さんは、
「アメリカの画家ベン・シャーン」
この画家が、第五福竜丸の被災事件を題材に描いた
「ここが家だ」
という絵本と出会ったのがきっかけで
「第五福竜丸被災の事実を忘れてはならない」
との想いをこめてこの曲を創作されたようです。
ラッキードラゴンはベン・シャーンが書く絵についていたタイトル
「ラッキードラゴン」
から題名を命名したとのことです。
楽曲について
「途中までは事実になぞった表現」
であり、
「後半の明るくなった部分」
については、
「船の魂である福竜が船体から離れ」
本当の意味での
「ラッキードラゴン」
となって天に昇っていくイメージで創作したとのコメントがあります。
楽曲や歴史背景について知るため先日、東京新木場にある
「第五福竜丸展示館」
ここを訪れました。
(展示館)
(船体後尾)
(東京湾に捨てられていた船体)
(館内に吊るされているベンシャーンの絵)
(久保山愛吉さんの言葉を記した石碑)
第五福竜丸の船体がそのまま残っていることに驚きと感銘を受け、沢山の人々による保存への想いを感じました。
私たちができること。
「忘れない事」
「音楽を通じて伝えること」
これに取り組めたらと思います。
展示館では
「第五福竜丸の被災事件と無線長、久保山愛吉さんの死をドキュメンタリータッチ」
で構成した
「新藤兼人監督」
による映画
「第五福竜丸」
1959年2月に封切られた映画も申し込みにより閲覧させてくれるようです。
この映画が当時の事件をリアルに想起させるものとされています。
次回はキャッスルのメンバーと訪れ
「歴史の事実の共有」
これに取り組むことにより
「作品に造詣深く」
なることが演奏する事を決め選曲した
「我々の使命」
であると痛切しています。
歴史を知ることが何事に取り組むにも大切な第一歩。
原水爆のない未来への航海にむけて。
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ラッキードラゴン
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